お知らせ

チューリッヒ大学 研修 症例発表

2020.6.10

チューリッヒ大学 研修 症例発表

医療法人社団歯友会 赤羽歯科 信濃町 院長 大久保将哉です。
当法人のホームページリニューアルとともに私の活動報告をさせて頂き、患者様に安心してご来院して頂けるよう定期的にコラムを掲載して参りたいと思います。

一昨年 スイス チューリッヒ大学インプラント科にて研修会参加並びに症例発表を行って参りました。

インプラントは遡ると約1600年前にホンジュラスにて貝殻を歯の形に加工し使用されていたと言われています。大昔から歯を失う人類が存在し知恵を絞りなんとか機能回復しようと考えられていたことが伺えます。
インプラント治療が現代歯科医学界で応用され始めたのが約半世紀前になります。
インプラント本体の素材は現在ではチタン、ジルコニアが主流になっておりますがかつてはサファイア、鉄、金など様々なものがありました。

約半世紀前にチタンが骨結合を生じる現象、耐久性、耐腐食性、生体との安定性などが研究を重ねるごとに発見され現在の歯科医学界のインプラント治療の礎を築いてきました。
さらにチタンの表面に特殊な加工を施すことにより骨の細胞が長期的に安定して結合できるようになりインプラント治療の安全性がさらに上昇していきました。

インプラント治療を成功に導くためには学術文献に裏付けされたデータに基づいて行うことが非常に重要です。
かつてはインプラント治療を行う上で十分な骨量、適正な骨の密度があっても手術後インプラントの上に被せものを装着するまで3カ月の待機期間を必要としていました。
なぜ待機が必要かを骨折に例えてみます、折れてしまった骨同士が再度結合し治癒するまで数カ月の時間を要します。細胞同士の再生ですので数日というわけには行きません。
当然骨が再生するまでは安静にしなければなりません。
足を骨折してしまい手術の翌日から歩いたり走ることができないのは想像つきます。

インプラント歯科医学の発展により手術後待機期間が現在では状態のよいケースでは3週間の待機期間まで短縮してきました。
さらに条件が揃えば手術当日に仮歯を入れることが可能です。
骨折は骨と骨の再生によるものですがインプラント治療ではインプラントと骨の結合です。インプラントのチタン表面の加工技術、加工形態の長年の研究により治療期間の短縮を達成させました。
 しかしすべてのインプラント治療の期間が早まるわけではありません。
インプラント治療は治療期間が長いと敬遠されることがあります。
骨の密度が低い場合は手術後待期期間が長くなりますし、骨が不足していれば骨を足さなければなりません。足した骨がもともとある骨と結合するには当然期間を置かなければなりません。すなわち骨折してしまった部位が治癒していく過程と同じです。
このようにインプラント治療というものは状況によって比較的短期間で終了する場合もあれば1年以上かかる場合もあります。
さらに前歯のインプラントなどは長期的に審美的にも美しい状態を保つためにはインプラントを設置する深さ、角度、サイズの綿密な設計、また歯肉の移植も必要になることが多いです。
このように骨の状態、インプラントのポジショニング、手術方法、治療期間などは新しい学術文献がでるたびに変化をしています。
インプラントと骨がしっかり結合するまで待ちすぎれば患者様の治療期間が長くなり、早すぎれば結合が不完全になってしまいます。

 当医院ではCT撮影にて骨の状態の把握
 デジタルプランニングソフトにてインプラントの適切なポジションの診断
 インプラントと骨の結合度の測定
 口腔内スキャナーによる被せものの作成

を取り入れております。

私、院長大久保自身も定期的に学会に参加をしながら講師としても活動しております。

チューリッヒ大学は歯科医療に世界ではじめてジルコニアという材料を臨床応用した大学としても有名です。さらに世界のインプラント歯科医学を牽引する学術研究がなされています。

今年は新型コロナウイルスの流行により中止になってしまいましたが、流行が沈静化し海外への渡航が安心して行えるまでチューリッヒの街並みを想い浮かべながら常に新しい情報を取り入れ、安心、安全なインプラント治療に取り組んでまいります。

院長 大久保将哉
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト 日本口腔インプラント学会 認定医