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歯肉炎と歯周炎

2024.4.03

目次

こんにちは。

赤羽歯科 信濃町診療所 歯科衛生士の馬場です。

 

歯周病という言葉を一度は聞いたことがあるでしょうか。

歯周病は大きく分けて歯肉炎と歯周炎があることをご存知でしたか?

今回は歯肉炎と歯周炎の違いや進行についてお話しします。

歯肉炎

歯肉炎とは病変が歯肉に限局している状態であり、歯を支えている骨(歯槽骨)の吸収(溶ける)は起きていません。

健康な歯肉に比べ、赤く腫れて出血しやすい状態です。また歯肉もぷにぷにして柔らかいです。

多くの原因は磨き残しによるプラーク(汚れ、歯垢)や歯石がほとんどです。

プラークは生きた細菌の塊で歯周ポケットに停滞することで炎症を起こします。

 

プラークが原因で起こる歯肉炎は原因であるプラークを適切に除去することで症状の軽減・消退が可能です。

日頃のブラッシングを時間をかけ丁寧に行い、歯ブラシのみならずフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具を使用し、お口の中の汚れや細菌量を減らし、綺麗な状態を保つことで徐々に症状が落ち着いてきます。

プラークは歯ブラシで除去可能ですが、歯石は歯ブラシでの除去ができないため、歯科医院での歯石除去が必要になります。

 

他にも、萌出時に起こる歯肉炎や服薬の副作用による歯肉炎(歯肉増殖)などがあります。

 

萌出時に起こる歯肉炎は、歯の萌出が終わると自然となくなります。その間は歯肉のむず痒さや痛みが生じます。

服薬による歯肉増殖は薬の服用を中止することで症状が改善します。

歯周炎

    歯周炎とは、歯歯肉炎の症状のみならず歯を支えている骨(歯槽骨)の吸収やほかの歯周組織の破壊が見られます。全ての歯肉炎が歯周炎に移行するとは限りませんが、歯周炎とは歯肉炎が進行した状態を言います。

     

    主な症状としては、歯肉の腫れ,出血に加え排膿が見られる場合もあります。また、歯周ポケットの中にプラークや歯石の沈着が見られます。

    歯周検査の際にポケットの深さが4mm以上や出血がある場合が多いです。

    歯槽骨の吸収が見られ、それに伴い歯肉退縮(歯肉が痩せて下がること)が起きます。歯を支える骨がないため動揺が生じ、適切な処置を行わないと歯を抜かなければならない状況になったり、さらに放置すると自然脱落にまで陥ります。一度抜けてしまった歯は元に戻すことはできません。

    歯と歯肉の境目に隙間が生じることにより汚れがたまりやすく、歯周ポケットの中にプラークや歯石が溜まっていても、鏡で見ても見えないため知らない間に細菌が骨を溶かしさらに隙間が生じ汚れが蓄積していくという悪循環です。

     

    また、歯周病と糖尿病の関連性も高く、歯周病になると糖尿病になりやすく、糖尿病になると歯周病になるリスクがとても高いと言われています。

    お口の中の健康のためだけではなく、身体の健康のためにも歯への意識を高めていただきたいと思います。

     

    歯肉炎や歯周炎にならないためにも、日頃のブラッシングはもちろん、歯科医院での定期的な検診やメインテナンスが大切です。

    我々歯科衛生士は、クリーニングの際にブラッシング指導を行なっております。患者さんそれぞれに合ったブラッシング方法やセルフケアの紹介、アドバイスを実施しております。ブラッシング指導を通じて適切なセルフケアを行なっていただければと思います。

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      ご不明点等がございましたら担当歯科医師もしくは担当歯衛生士までご質問ください。

      信濃町、四谷三丁目の歯医者「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 信濃町診療所」

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      四谷 青山 外苑前 表参道よりも多数来院されています

              監修者情報

              院長・歯科医師

              大久保

              将哉

              2002年4月 医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 新宿診療所 勤務
              2014年4月 医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 信濃町診療所 院長就任

              日本口腔インプラント学会 専修医(認定医)
              ITI 日本支部公認インプラントスペシャリスト
              日本矯正歯科学会
              日本顎咬合学会 認定医
              CID club Activemenber
              東京SJCD
              JIADS club

              「患者さんが求める治療」が何かをきちんと汲み取れるため、カウンセリングに多くの時間を割いています。特に心がけているのは、患者さんとの信頼関係の構築です。そのため、エビデンスベースで丁寧な説明をすることで治療への不安を少しでも払しょくしたいと考えています。患者さんと笑顔の関係を築けるからこそ、歯やお口のトラブルの根本的な解決につながると信じています。