お知らせ
『歯の根っこの治療、根管治療』
2023.12.06
目次
信濃町駅、四谷三丁目駅の歯医者
「医療法人社団 歯友会 赤羽歯科 信濃町診療所」歯科医師の福田雄です。
本日は『歯の根っこの治療、根管治療』をテーマでコラムを書かせて頂きます。
1、 根管治療の目的
根管治療を行う目的は根尖に出来てしまった病変(根尖性歯周炎)の治癒、再発の防止です。
歯の根の先端に病変が出来る大きな原因としては虫歯が挙げられます。
基本的に歯の根の先端(根尖)にできる病変の原因は虫歯などによる根の中(根管内)の病巣(細菌感染)が根管内から外へと溢出したため発症します。根尖に出来た病変の原因は根管内の病巣であることから、治癒、再発の防止を成功させるためには根管治療が大切になります。
2,根管治療とは
根管治療をされたことがある方もいらっしゃると思いますが、顔にタオルをかけられていて実際どのような治療がされているのか分からない事と思います。簡単にではありますが説明させて頂きます。
①根尖に病巣を発見した場合、虫歯(齲蝕)が原因であることが多いため、歯に出来た虫歯をしっかりと除去します。この際詰め物や被せ物、土台が入っている場合は入っているものを除去します。
②根管内に存在する神経(歯髄)は細菌感染が原因で死んでしまっている事が多いです。そのため麻酔を使用せず、歯の咬む面(咬合面)から穴を開けさせて頂き、神経が存在していた部屋(歯髄腔)にアプローチします。
※この際、お痛みが出ないよう麻酔をさせて頂き治療を行うことも可能です。
根管の入り口(根管口)を確認できるようになったら根管治療で使用する器具を操作しやすいように歯髄腔を拡大させて頂きます。
この作業をすることで根管治療の成功率は上がります。
③器具を使用し根管を拡大して根管の壁に存在する感染した組織を取り除きます。この拡大と最終的なお薬をいれるために根管内の形を整えることは治癒と再発の防止を成功させる大事な行為です。
患者様には感染した組織をしっかり取り除くこと、根尖からの出血や排膿が止まる、お痛みがなくなることにお時間と回数を頂きます。
④根管治療にかかる回数や期間は症状や個人差があることなので正確な数字をお伝えすることは難しいですが、担当の歯科医師に一度聞いて頂くのを推奨します。
⑤治療途中、最後には根管内をよく洗浄させて頂き乾燥後、根管貼薬を行います。根管中に入れるお薬は症状等で変更するケースがありますが、水酸化カルシウム製剤を使用させて頂くことが多いです。
水酸化カルシウム製剤を使用する理由としては、抗菌作用です。水に溶けることで水酸基(OH⁻)を放出し、pHが12以上の強アルカリ環境を作ることが出来ます。その他には組織溶解作用(細菌が出す毒素を不活化)、硬組織形成促進作用などがあります。水酸化カルシウム製剤の貼薬期間は細菌数を減少させたいことからも1週間程度必要です。
※長期の貼薬は歯質の脆弱化および歯根破折の原因になるため、患者様のご都合等で治療の途中で来院出来なくなる方は一度担当医の方にお伝え下さい。
⑥マイクロスコープ、ルーペ(拡大鏡)にて根管内を直視することでより成功率を上げます。当院では、根管治療のみならず虫歯治療等でもマイクロスコープ、ルーペを使用しより正確な治療を心がけています。
3,根管内に最終的なお薬を入れます。(根管充填)
根管充填の目的は感染経路の遮断、残存細菌の死滅もしくは活動停止になります。
拡大と形成をしっかりと行い根管内を無菌状態にした後根管充填を行います。 根尖近くの所定の位置に隙間なく行うことが再発の防止になります。
ご不明点等がございましたら担当歯科医師もしくは担当歯衛生士までご質問ください。
信濃町、四谷三丁目の歯医者「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 信濃町診療所」
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